現実世界の経済学 Political Economy of the Real World
by SATO Yoshiyuki (Niigata)
2022年12月6日火曜日
物価について 6 日本のデフレ プラス企業の価格設定方式
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今回もつらつらとですが、デフレについて書くことにします。 本当は、研究書を参照しながら正確に書きたいのですが、鴨長明ではありませんが、わが家はとても狭く、私の部屋も方丈さながらの4.5畳、他の部屋にも本を置いていますが、置ききれずに段ボール箱に入れている始末、いちいち出して...
2022年12月5日月曜日
物価について 5 所得分配をめぐる紛争
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しばしばインフレというと、やれ「コスト・プッシュ」だ、やれ「デマンド・プル」だという人が出てきます。そのように語っている人自身が自分の言うことをどれだけ自覚的に認識しているかは不明ですが、なんとなくそう言っているだけかもしれませんし、あるいはここでも言及した需給曲線の均衡点「...
物価について 4 幼稚な、あまりに幼稚な貨幣数量説
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物価は変動しますが、中でもインフレーション(インフレ)と呼ばれて、物価水準の持続的な上昇傾向が現れることがあります。歴史上よく知られているものには、1923年ドイツの天文学的なハイパーインフレーション、戦後日本のハイインフレーション、1970年代の停滞(stagnation)...
2022年12月4日日曜日
物価について 3
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前回は、価格現象の背後には、価格を価格たらしめる価値の実体があるという思考法を取りあげ、効用価値説と労働価値説を簡単に検討してみました。この2つのうち、効用価値説が成立する余地はないことを、ごく簡単な経済学史の整理を通して明らかにし、また労働価値説についても、それが例えば物理...
2022年12月3日土曜日
物価について 2
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初回は、主に新古典派の教科書経済学に載っている需給に関するクロス図の非現実性=虚偽性を説明しました。これについては、まだ重要な点が二三残っていますが、それらについては後日適宜言及したいと思います。それに言及するためには、その前に明らかにするべきことがいくつかあるからです。 ...
2022年12月2日金曜日
物価について 1
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しばらくぶりに本ブログを更新することにします。 この間ずっと、T・ヴェブレンの翻訳に取りかかってきましたが、5回目の訳文の推敲が終わりに近づき、何とか出版できるような日本文になってきたように思います。これまで一パラグラフずつ、そして一文ずつ、きちんと意味の通じる訳文になっ...
2020年2月2日日曜日
労働価値説とは何だったのか? 観念論的形而上学化と経験科学
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大学の経済学部に入学してしばらくしたときのことを今でも思い出す。 それなりに経済学に関心を持っていた私は、マルクスの『資本論』(岩波文庫本)を読んでみた。周知のように、それは「資本主義的生産様式の社会における富は巨大な商品集積として現われ、個々の商品は富の原基的形態として現...
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