久しぶりにブログを更新します。
これまで人為的地球温暖化説と太陽活動の変動による地球温暖化説を紹介し、科学的な見地からするとむしろ後者が正しいのではないかと書いてきました。
しかし、もしやすると、このように書くことは誤解を与えるかもしれません。特に環境問題やエネルギー問題に真面目に取り組んでいる人にとっては、太陽活動の変動による地球温暖化を支持することが「石油や天然ガスをバンバン燃やしてもまったく大丈夫」といった主張ととられかねないからです。
もちろん、そうではありません。環境というのは、地球気温に限ったことではありません。石炭や石油、天然ガスは、空気中に二酸化炭素(これは、もし地球温暖化の要因でなければ、直接的には光合成に必要な分子であり、有害物質とは言えません)以外の有害物質(リン、硫黄など)を放出します。19世紀末の英国では、小説家のディケンズなどが書いたように(Bleak House)、石炭の燃焼から生じた煙有を含む霧(fog)がロンドンをおおい、人々の眼や喉に入り、太陽の光を遮っていたことが知られています。
大気汚染は、現在の中国に限ったことではありません。
それにエネルギー問題があります。化石エネルギーは、大量に消費しつづければ、いつかはなくなります。資源の有限性は、原発用のウラン原料についても同じことです。
さらに恐ろしいことに、原発は人体に有害な放射線を気の遠くなる程長期間出し続けます。二酸化炭素の人為的放出が地球温暖化をもたらすから、「クリーンな原発を」などというのは、欺瞞以外の何物でもありません。
さて、国立環境研究所が2012年度の「地球温暖化物質」(二酸化炭素のこと)の収支を確定値として報じています。
これによると、京都議定書の最初の約束期間における日本の二酸化炭素放出量は、議定書の基準値を超えているけれど、森林などの吸収量が多かったため、またそれに京都メカニズムクレジットを加味することができるため、目標を達成できたと報じています。(下記の報告書の抜粋を参照。)
<一部の抜粋>
また、京都議定書第一約束期間(2008~2012年度)の総排出量は5カ年平均で12億7,800万トン(基準年比1.4%増)、目標達成に向けて算入可能な森林等吸収源による吸収量は5カ年平均で4,870万トン(基準年比3.9%)となりました。
この結果、京都メカニズムクレジット(注3)を加味すると、5カ年平均で基準年比8.4%減(注4)となり、京都議定書の目標(基準年比6%減)を達成することとなります。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2014/20140415/20140415.html
これでは地球温暖化の原因となる二酸化炭素の収支決算だけが問題だということになります。二酸化炭素を放出もしているが、吸収もしているからいいじゃないかと言わんばかりです。
オバマ大統領があきらめたグリーン・ニューデールが必要であることは、言うまでもありません。そういえば、 Yes, we can は大統領選挙のための単なる宣伝だったのでしょうか
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