昨年最後のブログ更新から早一年が経過しました。
それまでも諸般の事情(仕事、体調)からこちらのブログにはタッチしていませんでしたが、今日からふたたびできる限り更新したいと思います。
とりあえず、今日は消費増税および2016年のGDP改訂に関するごく基本的な数値を一つだけあげておくことにします。
最初は、この27年間の政府の税収(消費税、所得税、法人税)の推移を示す図ですが、一目瞭然、「サルにもわかる」ような事実が歴然と示されています。
一応説明すると、消費税は、12.5兆円増加しましたが、所得税と法人税はそれぞれ5兆円、6.7兆円減少し、その合計額は12.7兆円になります。
そうです。まさに税収は全体ではほぼ同じで、所得税と法人税の減税を消費税が補てんするという「構造」が明らかになっています。
27年間という長い時間がかかっているため、多くの人は気づかずにいるかもしれませんが、このように示すと一目瞭然です。
しかも、これは単に税の項目が変化したのではなく、所得分配における本質的な変化を暴露しています。つまり、富裕者と巨大企業の負担を大幅に減らし、その分を所得のより低い人々(庶民)に転嫁しているのです。
これを行ってきたのは、自公政権です。
安倍政権は、前回の選挙前に消費増税は、全額社会保障の充実のために使うと「公約」しましたが、例によってこれも「嘘」「捏造・隠蔽」でした。
今度は来年の10月の消費増税のために様々なキャッチコピーを並べ立てていますが、それらがまやかしであることは言うまでもありません。
これについては、これから少しずつ明らかにしてゆきたいと思います。
もう一つの図は、2016年のGDP改訂(「底上げ」問題)ですが、これも詐欺・隠蔽の類いです。詳しくはおいおい明らかにしてゆきたいと思いますが、さしあたり次の二点を指摘しておきます。
1)「底上げ」の要因の中で一番大きいのは、「研究開発の資本化」です。しかし、これは本来は、従来「消費支出」の中に分類されていたものを「資本形成」に組み替えただけのものです。したがってGDPの総額を変える性質のものではないはずです。それが15兆円を超える増額理由となっている理由が問われます。
2)さらに安倍政権が誕生してから突然7兆円以上も増えた項目があります。ところが、この項目は単に「その他」とされていて、理由が明示されていません。おかしいではありませんか。他の本の少ししか増額されていない項目には理由が付されており、安倍政権になってから急速に増加した項目の理由が明示されず、「その他」とは。国民を愚弄するにもほどがあります。
案の定、内閣府は日銀が改訂理由を問うたのに対して、回答を拒絶したそうです。そうでしょう。統計のでたらめな操作(捏造)が明らかになるわけですから。
自公政権の罪は、この出鱈目な数字を掲げて選挙に臨んだことです。
この一点だけでも、安倍政権を許すことはできません。
(図は、いずれも公式統計=財務省、内閣府の資料から作成)
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