閑話休題、マスコミにも登場する著名人と同名の人たちの会話です。
会話はフィクションですが、実際の出来事と関係なくはありません。ご注意ください。
1 アベノミクス(異次元の量的緩和 実施前)
白川「黒田さん、いっとくけど、日銀の市中銀行へのマネタリーベースが大幅に増えて も、市中銀行の貨幣供給は増えるとは限らないよ。消費は低迷しているし、賃金は上 がらないし、企業も設備投資しないからね。それに大企業には賃金を押さえつけ実現 した巨額の内部留保があるからね〜。僕もしかたなく量的緩和をやったけど、効果が なかった。」
黒田「失礼だが、あなたの場合は、迫力がなく、国民に熱意が伝わらなかった。今回は、 安倍晋三君も一生懸命スローガンを国民に伝えているし、私の声も元気があって大き い。」
白川「違いはそれだけ?」
黒田「そうだ。何事も精神力だ。バーナンキ【米国FRB議長】もそう言っている。」
2 アベノミクス(異次元の金融緩和(量的緩和) 実施後)
白川「いや〜、久しぶり。約束の2年以上がたったけど、異次元の金融緩和、みごとに失 敗したね〜。」
黒田「(むっ)そんなことはない。物価は上がり、株価も最近まで上がっていた。」
白川「だけど、物価が上がったのは、円安のせい。賃金が上がらないから、実質賃金は低 下し、庶民は苦しんでいるよ。たまたま石油の国際価格げ激安になったから、庶民は なんとか一息つけてるけど、物価高と実質賃金低下のダブルパンチだよ。」
黒田「ちっ、ちっ、賃金のことは俺の責任じゃない。大企業、榊原君の責任だ。」
3 アベノミクス(異次元の金融緩和3)
黒田「安倍さん、まずいですよ。企業は投資しようとしないし、賃金を上げなしい、この ままでは、アベノミクスの失敗が国民に知られてしまいます。何とかしてください。 私たちの政治生命も終わってしまう。特定秘密保護法や違憲の戦争立法で支持率は落 ちているし、・・・」
安倍「そんなこと言ったって、僕は経済、素人だもん。キャッチコピーつくるのは得意だ けど。そうだ榊原君に頼もう。榊原君、まず大企業から設備投資を増やしたり、給料 を大幅に上げたりしてくんない。」
榊原「そんなこと突然言われても、景気悪いし、消費も増えないし・・・。設備投資も内 部留保がたんまりあるから、銀行から借りなくても出来るけど、景気が悪いから投資 しないんですよ。給料なんか絶対上げられません。」
黒田・安倍「そこを何とか。僕たちの政治生命がかかってるんです。」
榊原「とにかく、先行き不安で国民の消費が増えないから、景気が悪いんです。それにど うして消費が増えないかというと、企業が利潤と内部留保を増やすために給料をずっ と抑制しているせいなんです。だから、給料なんか絶対上げられません。:
黒田・榊原・安倍「ん? 給料上げない、消費が増えない、景気が悪い、給料上げない
・・・・」
4 新アベノミクス(GDP600兆円、一億人総活躍社会)
菅「まずいな〜、まずいな〜。支持率は落ちているし、アベノミクスは化けの革がはがれ てくるし・・・。安倍さん、どうしましょう。」
安倍「どうしましょうと言われても・・・。そうだ、新しいキャッチコピーを創ろう。僕 は結構つくるの上手いんだ。1億3千万人総活躍社会なんてどうだろう。」
菅「それでは乳幼児なども入ってしまうから、1億人位でどうでしょうか?」
安倍「次は、池田勇人がいっていた「所得倍増」などもいいね。」
菅「無理です。それに所得というと給与を上げなければならないけど、榊原君が言うよう に、大企業は給料を上げるつもりはありません。」
安倍「じゃ、ぐっと下げてGDP600兆円ならどうかな。これなら、何となく実現できそうな 雰囲気がある。それに物価を20%ほど上げるだけで、名目GDPは500兆円が600兆円にな るんだから。そうだ黒田君に頼んで、日銀のインフレターゲットを五年間で20パーセン トに変更するように伝えておこう。」
5 日米経営者の賃金(給与)論
米側「日本の景気悪い。これ賃金デフレです。」
日側「賃金デフレ、というと?」
米側「賃金上げない、消費増えない、投資増えない、景気悪い。ここだけの話し、これマ ルクスやケインズの明らかにしたことです。」
日側「でも、あなた方はマルクスはもちろん、ケインズも否定したのでは?」
米国「イエス、その通り。嫌いです。でも嫌いと間違いは違います。ここだけの話し、彼 らの経済学は正しい。私たち、こっそりと認めています。最近、テキサス大学のジェ ームス・ガルブレイスがそのことを嗅ぎ付けて、『プレデター(略奪者)国家』とい う本を書きました。事実を暴露されて、ちょっと困っている。ともかく、日本企業も すこし賃金あげないとダメ。」
日側「よ〜く分かりました。ですが、日本では1997年の消費増税不況、金融危機以降、非 正規雇用・低賃金労働が拡大し、それに慣れてきてしまっています。日経連や経団連 もそれを推進してきましたし、政府も構造改革で後押し・・・。
それに生産年齢人口が減少しているのに、企業は以前と同じか、それ以上の利潤を 確保しようとして、賃金を抑えにかかっているので、変えるのとっても難しい。」
米側「お〜。その構造を根本的に改革しないといけません。そんなこと続けると、もっと 大変なことに。」
改行かタブキーのせいで文章が読みにくくなっています。
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