2013年11月29日金曜日

CO2の人為的増加による地球温暖化? あやしい IPCC の報告書と浪費

 京都議定書から6年。これまで日本だけでも地球温暖化対策に20兆円も支出されているという計算があります。しかも、二酸化炭素の排出量は減るどころか、世界的に増加しています。こんな無駄使いをやめて、教育や社会保障支出、福島の復興にもっとお金を回すべきではないでしょうか?
 こんなことを書くと、「地球温暖化」という大問題はどうなってもいいのかという叱責の声が聞こえてきそうな感じもします。
 しかし、現在、本当に二酸化炭素の人為的増加による地球温暖化(global warmimg、以下いちいち詳しく書くと面倒なので、「地球温暖化」と略記する)が進行しているのでしょうか? この問題について私なりに研究(勉強?)してみましたが、そのように断定することは決して正しいとは思えません。(ここまで書くと、中には「エッ。地球は温暖化しているじゃないの?」という人がいるかもしれませんが、これについては、ちょっと後でそれが怪しいことを説明します。)
 たしかに世の中には<「地球温暖化」は科学的真理であり、まったく疑う余地はない>と主張する自称専門家がいます。しかし、もしそうならば、もう巨費を投じて「地球温暖化」が事実なのかどうかを調査・研究する必要はありません。すぐに研究費の浪費をやめるべきです。
 また、もしそうでないならば、(上のような巨額ではなく)適度な費用を研究の深化のために支出するべきでしょう。しかも、その場合には、「地球温暖化」派にも「地球温暖化」懐疑派にも客観的な研究の推進のための費用を等しく支出するべきです。
 ただし、もちろん「地球温暖化」の当否にかかわらず、地球資源は貴重であり、資源節約的技術や資源再生的技術の研究は行うべきです。石炭や石油、天然ガスの浪費をすすめているわけではありません。

 さて、私がこのように書くのは、「地球温暖化」が多くの優れた自然科学者から懐疑的な意見を提出されているテーマだからです。それは決して自明な事実でもなく、自然科学者が疑いの余地なく証明した事柄でもありません。
 私自身も、今から15年ほど前に、かつて地球の温度変化を調査していた専門家(元名大教授)から「地球温暖化」は、科学者にとって自明な事実ではなく、むしろ非常に難しい問題だと教えられたことがありました。しかし、それでも4〜5年前ほどまでは、「地球温暖化」を深く疑うことはありませんでした。 
 しかし、いわゆる「クライメート・ゲート事件」を知ってから、様々な本を読み、現在の「地球温暖化」研究にまつわる諸問題を知るようになりました。
 「クライメート・ゲート事件」は、日本では何故かほとんど報道されていない事件ですが、簡単に言えば、IPCC や COP15 にも関係する気候データ偽造事件です。英国イーストアングリア大学の気候研究所(CRU)が気候データを捏造し、しかも学問研究にあってはならないことですが、情報開示を拒み、関係者内部でお互いに隠蔽するためにメール連絡を取り合っていたところ、それらの大量の文書がリークされたところから広く世界に知れ渡りました。一応形式上の調査委員会(委員の構成が怪しい委員会)は設置されましたが、基本的に問題はないと報告して解散しました。しかし、何も問題がないどころではありません。多くの問題があったことが今では世界中に知れ渡っています。例えば、「地球温暖化」懐疑派の論文投稿を握りつぶそうとしたこと、科学者にあるまじきデータの恣意的な改ざん(「地球温暖化」に合わないデータ(例えば中世温暖化データ)の切り捨て、近年の温度上昇の恣意的な強調など)、等々。こうして IPCC の第4次報告書は「ホッケースティック曲線」という捏造された曲線を掲載したことが知られています。
 注)ホッケースティック曲線とは、ずっと安定していた温度が近年急激に上昇することを示す温度グラフ。その折線の形状がホッケースティックに似ているために付けられた名称。

 ここでは、「地球温暖化」論の問題を全面的に検討することはできませんが、理解するのに役立つ著書3点を紹介しておきます。

 矢沢潔『地球温暖化は本当か?』、技術評論社、2007年1月。
 スティーブン・モシャー、トマス・フラー(渡辺正訳)『地球温暖化スキャンダル』、日本評論社、2010年6月。
 渡辺正『「地球温暖化」神話 終わりの始まり』、丸善出版、2012年3月。
 
 これらを読めば問題点の概要は理解できると思います。このブログでも紹介したいと思いますが、今日はとりあえず次の点を指摘するにとどめておきます。
 1 一言で言えば、地球の温度変化のメカニズムは実はよく分かっていないといわなければなりません。どんな高性能のコンピュータでシミュレーションをしても本質的には同じ。
 2 過去にも(19世紀の産業革命によって人類がエネルギー源として化石燃料を燃やしはじめる前にも)地球は、きわめて大きな温度変化を繰り返してきました。ここ千年ほどでも中世温暖化、近代寒冷化、1910〜1940年代の温暖化、1940年代〜1970年代の寒冷化、1970年代以降の温暖化などがあげられます。
 ちなみに、1932年前後の「暖冬」のことは、以前のブログでも紹介しました。
 3 CO2が「温室効果ガス」であることは間違いないようです。しかし、温室効果ガスがまったくなければ、地球は人の住めない寒冷地になります。しかも、温室効果ガスは、二酸化炭素だでけではありません。二酸化炭素は大気の0.035%に過ぎませんが、水蒸気(1〜4%もある!)も温室効果を持ちます。ところが、何故か水蒸気については、誰も何とも言いません。
 二酸化炭素は、光合成にも必要な人間にとって必須の物質です。(有害物質ではありません。)
 4 地球の温度変化のメカニズムは複雑であり、太陽活動(特に黒点)の変化、海流の影響、水蒸気、太陽からのエネルギーの吸収と宇宙への放出、太陽と地球の位置関係の長期的・循環的変化、等々が影響しています。
 また地球が温暖化すると、海中にとけていた二酸化炭素が空中に出てくるとも言われています。すると、二酸化炭素の増加は、地球温暖化の原因というよりは、結果ではということになりますが・・・。この点は「地球温暖化」をめぐる別の議論を引き起こします。
 5 多くの人々の中には、都市化による温度上昇(ヒートアイランド化)と地球温暖化を混同している人がいますが、両者はまったく別物です。
 6 21世紀に入って、地球の平均気温は上昇していないばかりか、低下している可能性のあることが様々なデータから見られます。

 今日はまだ11月ですが、私の長年の経験からしてもめずらしく、雪が降りました。
 もちろん、1932年の「暖冬」や今日の「降雪」だけをもって、「地球温暖化」を否定しようとしているわけではありません。しかし、(私を含めて)多くの人が1970年代以降の「地球温暖化」を受け入れて来たのは、実感的に温暖化を感じていたからではないでしょうか? 特にマスコミが「地球温暖化」を具体的な映像をもって示し、実感をもたらす上で大きな役割を演じて来たことは否定できない事実です。ツバルの水没、グリーンランドや南極の氷の音をたてての融解、シベリア凍土の融解、珊瑚礁の白化、シロクマの水死、などなど。それらが「地球温暖化」の客観的な証拠としては誤っているか、怪しいことが後で分かっても、人々はそれを知らされることもありません。ただ温暖化の印象だけが残り、人々はマインド・コントロール状態に陥ったまま、巨額の浪費を許容してしまうことに・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿