2013年12月7日土曜日

社会科学の裸の王様・経済学 1 はじめに

 アダム・スミスの『諸国民の富』(1776年)の出版から237年。この間、様々な経済学が構築されてきました。
 しかし、経済学を研究し、教えている者がこう書くと、自らの営業に対する妨害のような気持ちもしますが、実は現在大学で教えられている経済学、社会で流通している経済学の理論にはきわめて大きな(致命的ともいえる大きな)問題、欠陥があります。もちろん多くの優れた経済学者がそのことに気づいており、言及してきました。例えばケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』(1936年)は、当時の主流派=(新)古典派の経済学が「現実離れした想定」に依拠しており、したがってそれに沿って政策が実施されたならば、「悲惨な結果」がもたらされると述べることから始まっています。
 この欠陥は、現在でも取り除かれたとは到底言えません。
 もちろん理論には抽象性がつきものです。そして、抽象とは複雑な現実を単純化することですから、それにともなう問題があることは言うまでもありません。しかし、ここで取り上げようとしているのは、そのようなことではありません。しばしば理論が現実に反する仮定にもとづいて構築されているという点です。
 その欠陥とは何か?
 
 「経済学批判」と題して、なるべく一人よがりにならないように、著名な経済学者の発言を紹介しながら、問題点を順次検討してゆくことにします。
 もしかすると現在の若く純真な学生諸君にはショックを与えることになるかもしれません。しかし、私自身が若いときから騙されて来たという思いがあります。また「黒いカラスを黒いという」ことが学問を行っている者のはたすべき努めであると考え、あえて書くことにします。
 

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