2014年3月23日日曜日

台湾で学生・民衆が立法院・行政院を占拠 TPPにつながる中台間サービス貿易協定を巡り

 しばらく家を留守にしており、ブログの更新ができませんでした。しかし、この間にウクライナでも、台湾でもかなり大きな出来事が生じています。

 台湾では、5日ほど前に激怒した民衆全国から押し寄せ立法院と行政院を占拠しました。しかし、日本の大手マスコミは、ウクライナについてはそれ相応に報道していますが、台湾については沈黙を決め込んでいます。もっとも、ウクライナについても、民衆の平和的な抗議運動をクーデターに変えた極右「右派セクター」(Pravy Sektor)の運動についてヨーロッパの新聞(例えば英国のガーディアン紙など)は詳しく報道していますが、日本のマスコミは沈黙を決め込んでいます。

 さて、台湾が騒然としている理由は、中国・台湾間で結ばれようとしている「サービス貿易」に関する協定を政府が強行しようとしているためです。この協定は、現在日本を含む12カ国で交渉中のTPPに類似した自由貿易協定の一種です。
 これがどうして民衆の激怒をかったのでしょうか? これはTPP交渉に参加している日本にとって決して他人ごとではありません。実は、近年米韓の間でも自由貿易協定が結ばれ、それに端を発して韓国国民の間でも抗議運動が高揚し、韓国議会が大荒れに荒れました。そして、この時も日本の大手マスコミはいっさい報道しようとはしませんでした。
 何故韓国や台湾の多くの人々が激怒し、また何故日本の大手マスコミはそれを報道せずに、隠そうとするのでしょうか? 本ブログでも何回か書いたように、これはTPPが多くの人(99%)と少数の富裕者(1%)と巨大企業のそれぞれにとって何を意味するかを暗示しています。実際、台湾の沈駐日「大使が講演で述べたように、台湾(馬総統)はTPP交渉に参加しようとしています。そして、台湾の市民の運動はまさに中台サービス貿易協定にとどまらず、実質的にTPPに対する反対を意味しています。その証拠に馬総統は、中台間のサービス貿易協定をめぐる今回の抗議運動が台湾のTPP参加に悪影響を与えると述べています。
 一方、日本のマスコミがTPPの推進派でありスポンサーでもある巨大企業(経団連)に気兼ねしていることは言うまでもありません。
 なお、沈駐日大使の講演については次のサイトを参照してください。
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/140323/chn14032315330003-n1.htm

 それはともかく、台湾の様子が実況中継されていますので、サイトを紹介します。残念ながら私は中国語を知りませんので、演説の内容は理解できませんが、騒然とした状態はよくわかります。

 http://www.youtube.com/watch?v=uTxGjgRu3Xs&feature=share

 http://www.ustream.tv/channel/longson3000

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