2014年4月6日日曜日

テレビ東京、小谷真生子・ニュースキャスターを切る

 体制順応主義(conformism)。自分の意見をもたず、周囲の人々(集団)の意見に同調すること。
 加藤周一氏は、戦前と戦後に変化した事象が多い中で、体制順応主義が変わらずに残っていることを強調した。それは人々が目に見えない圧力を感じ、自ら支配権力に迎合することを意味している。

 http://www.gakushikai.or.jp/magazine/archives/archives_770.html

 またかつて経済学者の森嶋道夫氏は、『なぜ日本は没落するか?』で日本の若者に「はき」がないことを日本が必ず没落する理由の一つにあげている。「はき」とは何か? 自分の頭で考え、はっきりと自分の意見を表明をすることである。

 しかし、その理由、少なくとも一つの理由は明らかである。これも加藤周一氏がのべたように、目に見えない圧力を感じているからだ。テレビ東京はもちろん明示しないが、小谷真生子が切られたのは、安倍政権に対してテレビ東京が(もし政権からの圧力がなかったならば)みずから屈服したことを意味している。

    http://ameblo.jp/miffy3616/entry-11807501442.html

 ちなみに、夏目漱石も『草枕』で、近代日本が個々人の意思にかかわりなく否応なく、人々を機関車に乗客のように特定の方向に運んでいることを述べている。

2014年4月1日火曜日

輸出企業の消費税のゆくえ

 今日から消費税が増税されました。
 さらに来年度には10%に引き上げられる予定となっています。

 さて、この消費税ですが、外国に製品を輸出している企業=輸出企業は、どのような扱いになるのでしょうか?

 いま日本の企業(X社)が100億円の商品を国内で販売する場合を考えます。この場合、X社は108億円で販売し、8億円を政府に納めることになります。
 しかし、外国に輸出する場合は事情が異なります。例えば米国では消費税(付加価値税)は課税されませんので、X社は100億円で販売することになり、8億円の消費税を支払うことはありません。輸出企業は消費税を免れているわけです。
 もちろん、100億円の製品を生産するために、X社は他社・下請企業等から原料や部品等を購入しているでしょう。その金額が例えば80億円としましょう。この場合、74億円が消費税を差し引いた金額であり、6億円が消費税となります。もちろん、この6億円を政府に支払うのはX社ではなく、X社に部品等を販売した会社です。

 逆に米国の企業が日本に輸出する場合には、日本政府に消費税を支払わなければなりません。

 このように消費税は、事実上、輸出奨励的な機能と(輸入関税と同様に)輸入阻止的な機能を果たすことになります。
 やれ貿易自由化だ、やれTPPだといっている財界・大企業の人々が実は裏でこのような利害関係を隠していることがお分かりいただけたでしょうか?


・HKの病状悪化を危惧しています。

 ・HKは、長年にわたり大きな公共的役割を演じて参りました。しかし、昨年何故か突然籾が眼に入り、その後、容態が急速に悪化していましたが、今年に入ってからさらに重篤におちいりました。
 思えば、これまでも様々な立場の人から様々な批判を受けてはきましたが、多くの善意あふれる人々からの支援に支えられ、また民放と異なりスポンサーに気兼ねする必要がないこともあり、立派な番組を制作してきたことも否定できません。特にルポルタージュや教育関係の番組にはすばらしい作品がたくさんありました。
 しかし、昨年以来急に様態が悪化してまいりました。単に籾が眼に入っただけであり、身体の各器官の多くは正常に働いているとはいうものの、頭部の異常からかしばしば奇妙な発言を繰り返していました。
 ただし現代の医療技術をもってすれば一部の頭部組織を除去することは不可能ではなく、それが好ましいと多くの人は考えていますが、本人がそれを拒んでいます。このままでは病状が悪化し、生命にさしさわりがあります。
 いまのままでは治療を続けることが好ましくないと考え、財政支援をやめるという人も多く現れるようになり、問い合わせの電話も殺到しているようです。
 病状回復にむけた早期の決断が期待されます。・

NHK の受信料解約顛末と報道 あまりにもひどい

 今日は私事にかんすることから。
 息子の一人が大学を卒業し、先月末に会社の寮に引っ越しをしました。
 引っ越しに際してテレビ受信機を大学の後輩に譲り、これでNHKの受信料を支払う必要もなくなったからと、息子に代わってNHKの某県の窓口に電話したところ、これが大変なことが判明しました。
 息子が受信料の解約電話をなかなかかけたがらなかった理由がわかった気がします。
 まず担当者に(携帯)電話番号と住所を尋ねられたので答えると、次にこれまで見ていたテレビをどうしましたかと質問します。そこで、正直に「後輩に譲ったそうです」と答えると、「その人の氏名と住所を押してください」と来ました。
 もちろん私は知りませんので、知らないことを話すと、それでは解約手続きができませんと来ました。さらに「息子さんの携帯の機種を教えてください、それにはワンセグ機能はついていますか」と折り畳んできます。もちろん、私がそこまで知るよしもありません。ワンセグって何ですか? もしかして携帯でテレビを見るための機能でしょうか?
 しかし、かりにワンセグ機能が付いているとしても、それでテレビを見る人がいるのでしょうか?
 ついにここで私の堪忍袋の尾が切れました。受信料の解約に際して、何故、受信機の処分方法を証明しなければならないのか、また仮に携帯電話にワンセグ機能なるものが付いていたら、利用もしない機能に対して受信料を支払わなければならないのか? 声を荒げてもの分かれになり、何回かやりとりをしましたが、らちがあきません。電話を切るまえに、「この電話では解約できていませんので」という担当者の声を聞きながら、ガチャンと受話器を置きました。
 
 堪忍袋の尾が切れたのはもっと別の理由もあります。
 その一つは、数年前のこと。当の息子がアパートにいたときのこと、当時、BS機能のついていない受信機だったのにもかかわらず、NHKの集金人がやって来て、「このアパートにはBS電波が来ているので、BS料金を支払わなければならない」といって無理矢理、BS料金まで支払わされるということがありました。
 それを息子から聞いた私が受信機能もないのに支払必要はないと言って、解約するように息子に言いおきました。ところが、気のいい息子はその手続きを行っていなかった(あるいはできなかった)ことが最近になってわかりました。
 もう一つは、私の郷里の年老いた母に関係する話です。母の話では、ある日集金人がやってきて昼の弁当を食べるために家にあげて欲しいといってきたそうです。母は親切心からみそ汁まで作ってふるまってやったそうです。ところが、その男が帰り際に、受信機を見てBS受信機能が付いているのに、BS契約になっていないといって、翌月からBS料金を支払うように言いおいていったそうです。
 母は高齢でBSはおろか、テレビさえろくに見なくなっていました。まあ、それはいいことにします。しかし、法律では集金人はかってに家にあがってはいけないことになっています。たしかに母は集金人を家にあげました。しかし、それは昼ご飯を食べる場所を提供するためです。恩を仇で返すとはこういったことでしょうか。

 しかし、まだそれもいいでしょう?
 もっとも問題となるのは、最近のNHKの報道姿勢です。
 籾井氏の問題もあり、私はNHKにきわめて失望しています。そもそも報道の中立性も守れないような機関を公共放送といえるでしょうか? 

 
 ひどい内容の番組を一つ紹介したいと思います。
 実は、これは別のブログから知ったのですが、3月27日のNHK「おはよう日本」で、最低賃金の半分以下の水準(時給400円)の「中間的就労」を自治体が広げることで、自治体の生活保護予算を大幅に削減した先進的な事例として大阪・豊中市の取り組みを紹介・推奨したようです。
 http://blogos.com/article/83269/

 あまりにもひどい内容に慄然とせざるを得ません。国・自治体がブラック企業を促進するようなことをしていいのでしょうか? またそれを公共放送が推奨していいのでしょうか? 唖然とする内容といわざるをえません。

 そもそも日本の最低賃金水準が先進国でも恥ずかしい最低のランクに位置していることをマスメディアは伝えていません。また生活保護制度の運用についても、日本政府が国連から注意を受けていることもマスメディアは伝えていません。それでは民放ならば、スポンサーに気兼ねをしているとあきらめることもできます。

 天下の公共放送です。こんなよい番組を作っているんだから、受信料を支払ってもよいと人々が思うような組織になって欲しいものです。