2017年10月13日金曜日

選挙を前にしてGDPの「かさ上げ」 2014年の「実質賃金」操作と同類




 自民党の選挙パンフをみて驚いた。
 GDPが突如530兆円を超えている。安倍政権時代に50兆円も増えたと吹聴している。
 しかし、前にも述べたが、これは財務省がGDPの「かさ上げ」を行ったからにすぎない。
 上のグラフを見ると、いくつかのことが見えてくる。
 1)過去にさかのぼって全体的にかさ上げがなされている。たしかに過去にも改訂はあったが、それは基本的には基準年が違うと物価構造が異なるが、ある程度の年数を経過すると、その基準年を変更するために生じることであり、大きく物価構造がかわることのない現在では、これほど大きな数値の差はでてこない。どうも「かさ上げの」根拠はないようであるが、きちんとした統計数値の存在しない「何か」を推計する計算方法を変えたらしい。
 2)現在に近づくほと、上げ幅がおおきくなる。1990年代には数兆円規模だったのが、次第に拡大、2015年にいたっては35兆円ほどになる。これも作為の結果でしかありえない。
 3)それでも、よく見てみよう。かさ上げされた統計でも、2015年のGDP(名目)は、1997年のGDPに達していない。これはまさに長期にわたる日本経済の衰退を示している。かさ上げ以前の数値では、もちろん、20兆円も低下したままである。「いざなぎ超え」どころではない。安倍泥沼経済である。この泥沼ぶりは、家計消費支出や賃金所得を見ると、さらにはっきりする。

 まさに国家ぐるみの統計操作が行われていることを示すに十分な状況証拠であるが、このような不正操作ははじめてのことではない。
 2014年の選挙前には、実質賃金が低下しているのに、厚生労働省は、おそらく安倍政権の圧力によってであろう、上昇しているという結果を国民に示した。
 その数値は後日「訂正」されている。


 





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