2013年2月3日日曜日

安倍さん! 企業家は賃金をあげないといっていますよ!

 安倍首相が「リフレ論者」となって、インフレ率を2%にあげると言っています。本ブログもこれに非難的な見地から言及してきました。

 しかし、今日は百歩譲って、インフレ率が2%上昇し、それと同時に経済が好調になり、人々の所得が実質で(例えば)3%上昇するとしましょう(景気を良くするといっているのですから、まさか1、2%ではないでしょうね?)。簡単のために、労働力の総数や就業率は変化しないとします。
 そうすると、もし労働者(どう控えめに見ても国民の80〜90%を占めるでしょう)が実質的に所得を3%拡大するためには、2%のインフレ率を含めると約5%の貨幣(名目)賃金を引き上げることが必要になります。
 ところが、です。テレビを見ると企業家の中には賃金引き上げなどとんでもないといっている者がかなりいます。
 安倍さん、どうしますか? 安倍さんの「やる気」を無視し、景気拡大の「期待」などをさらさら持つ気などない経営者が多数いるのです。ここは、是非、「リフレ派」の諸君と同じように、「期待」を持つことが如何に重要かを日本の経営者諸氏、特に日本の経営者団体やそれらに加盟している会社に説得させて、給与の大幅アップを実現させて欲しいものです。
 もし5%の賃金上昇が実現されれば、日本の消費水準は大幅に拡大し、デフレ不況など一挙にふっとぶはずです。もちろん、そのように消費財の有効需要が拡大すれば、企業も将来の期待利潤を大幅に拡大し投資をするでしょう。そうすれば、生産財(道具、機械、設備など)の生産も拡大し、景気はよくなるでしょう。
 安倍さん、本当はそのように考えているんでしょう? だったら、是非、財界の人々に説得して勢いよく賃金引き上げを実現させて欲しいものです。
 それとも、賃金の引き上げを実現せずに、GDPだけ上げようというのですか? その場合は、利潤だけが上昇して、巨額の配当を得る巨大株主や経営者の所得が増えるだけで、日本はさらなる格差社会に突入することになりますが、まさかそうではないですよね?



 

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